え？天気？痛み？って思われる方もおられると思いますが、天気と痛みは実は密接な関りがあるのです。
外来に来られる痛みに困っている方からよくこういうことをお聞きします。
「今日雨やからいつもより少し痛いわ～」
とても敏感な方になると「先生、今日傘もってきた？雨降るで」
という忠告をしてくれる方までおられます笑
天気によって痛みが左右されるって、自分って変なのかな？頭がおかしくなったのか？
いえ！変じゃないんです！
医学的にも多くのデータがあり研究結果もたくさんあります。
とてもおもしろいので一部ご紹介しようと思います。
代表的なのが全国1万6千人にアンケートを取ったロート製薬の「天気痛調査」です。
様々な観点から天気痛調査がなされています。
もはや、このような調査があることすらびっくりですよね笑
まずは、天気痛を持っているかという調査には、全体の約6割が持っているという結果でした。想像以上でびっくりですよね。さらに、、、
症状では、頭痛が一番多く、高齢になるにつれて、関節の痛みや腰痛なども増えており、痛みの種類が変化しています。
個人的な意見としては、外来には高齢の方が多いせいか、「肩・膝の痛み」「腰の痛み」を言われる方が多い印象です。
天気痛を引き起こしている原因は何だと思いますか？という問いに対しては上図のような結果が得られました。やはり気圧が一番問題となっているようですね。他に、天気や湿度などの回答もあります。実際、気圧・湿度・天気・風などってそれらが単独で起こることはないと思うので、まあどれが原因かは、判断しづらいですよね笑
ちなみに、獣医さんの報告では、多くの飼育されている動物（ペット）も気圧によって体調の変化を来たすそうです。
ここまでは、ロート製薬の結果でしたが、世界で見ると更にいろいろな研究があります。
- ぎっくり腰は天気の影響を受けない
- 関節リウマチ・線維筋痛症・骨盤痛・慢性腰痛が天気によって悪化
- 片頭痛の約39%が天気の影響をうける
- 標準大気圧から6~10hPaさがると片頭痛が発症しやすい
これ一例にすぎませんが、まだまだ多くの研究があります。
欧米では、スマートフォンのアプリを使用して天気痛を今までよりも詳しく調査することが可能になったため、これからもっと質の高い結果がでてくるかもしれませんね。
ここまでで、天気によって痛みが現れたり、痛みが増加する患者さんが多くいらっしゃることがわかりましたが、では、どうやって対処して治療していくか？などが問題になるかなと思います。
実際、多くの患者さんはこのように対応しているようです。
天気痛のやっかいなところは、気圧が変化しただけで痛みに苦しみ、家で寝たきりになってしまったり生活の質が落ちるところにあると思います。
なので、薬を飲んでコントロールしてあげることが重要かなと思います。
普段から、この痛みにはこれっ という鎮痛薬を把握しておくことも重要です。
片頭痛に関しては、一般の鎮痛薬に加えて、天気による頭痛症状の予兆が出現した時点で抗めまい薬も効果があるとの報告もあります。
まとめ：天気と痛みについて書いてみました。とても悩んでいても、なかなか理解されにくかったり信じがたい部分だと思います。でも、同じような患者さんは多くいらっしゃいます！対処方法を一緒に考えましょう。
余談ですが最後に・・こんな結果もありました。
教えてあげたいです。。
青森のみなさん、我慢しなくていいんですよ！
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